2023年3月4日 朝日新聞デジタルより
青森県の八甲田山系や周辺で計画されている「みちのく風力発電事業」について、青森市の小野寺晃彦市長が2日の市議会で、計画への反対を表明した。一般質問で市議から事業の是非について問われ、「市民の理解を得るのは極めて困難。市として反対の立場で対応する」と述べた。
同事業では業界最大手のユーラスエナジーホールディングス(本社・東京)が2021年9月、国や県、建設予定地の青森市や十和田市など2市4町に環境影響評価の第1段階に当たる配慮書を提出した。敷地面積は約1万7300ヘクタールで、最大200メートルの高さの風車約150基を建設する計画だ。
ただ、予定地内には十和田八幡平国立公園も含まれ、野生生物の生態系や自然環境に影響がでかねないと、市民団体などから反対の声が上がっていた。青森市議会も昨年12月、市議会で事業中止を求める請願を全会一致で採択した。
同社は現在、事業規模を縮小し、十和田市や国立公園部分を除外した青森市など5市町に、風車71基を建設する方向で検討を進めているという。
ただ地元の思いとは依然として隔たりが大きく、小野寺市長は「市議会が全会一致で採択したことを重く受け止めた。市も反対すべきだと判断した」と話す。
同社は市長の反対表明について、朝日新聞の取材に「非常に重く受け止めている。地元の理解が得られないまま事業は進めず、理解が得られるよう丁寧に対応したい」とコメントした。同社は今月、予定地の5市町で計6回の住民説明会を開催する予定だ。(古庄暢)
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