北海道新聞2023年6月17日付け
小樽市
大手総合商社の双日(東京)は17日、小樽市と後志管内余市町にまたがる国有林で計画中の陸上風力発電所「北海道小樽余市風力発電所(仮称)」事業について、中止すると発表した。
地域住民から建設反対の声が上がっていることに加え、資材の高騰で建設費が膨らんだことを理由に挙げている。
双日は同日、ホームページで「事業計画の検証を再度行った結果、本事業は双日の投資基準に合致しないとの結論に至った」と説明した。
この事業は、総出力10万9千キロワットで国有林に最大26基の大型風車を建設し、2029年春から20年間稼働させる計画だった。
事業費は数百億円としていた。
双日は19年から自治体などとの協議を始め、環境影響評価法に基づく手続きを進めていた。
事業計画を巡っては、風車建設に伴う景観の悪化や森林伐採による土砂災害リスクの増加などを懸念し、小樽市が今月13日に建設反対の意見書を道に提出。
鈴木直道知事は16日の記者会見で「計画は地域の理解が得られていない」と述べ、事業者側の対応を問題視していた。
双日は「このような結果となり残念」としている。
道内の風力発電事業を巡っては、風力発電国内大手の電源開発(東京)が14年に根室市で進めていた風力発電計画(総出力3万4500キロワット)を断念した。
また、関西電力は22年に伊達市、千歳市、胆振管内白老町で計画していた風力発電所(総出力7万9800キロワット)の建設計画を中止した。(三坂郁夫)

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