2023年11月24日
北海道新聞より
猿払村
環境省は24日、ジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京)が宗谷管内猿払村などで計画する陸上風力発電事業について、事業想定区域内に絶滅危惧種イトウが生息する河川があることから、土砂の流出による影響を回避するか大幅に低減できなければ事業計画の「大幅な見直し」を求めるとする環境相意見を、事業を所管する経済産業相に提出した。
JREが計画するのは「(仮称)宗谷丘陵南風力発電事業」。
環境相の意見提出は環境影響評価法に基づく手続きで、経産相はこれを踏まえJREに意見を伝える。
日本自然保護協会(東京)によると、2017年からの計画段階環境配慮書に対する環境相意見250件のうち、見直しに言及したのはさらに厳しい「取りやめを含めた抜本的な見直し」を含め26件にとどまり、異例だという。
環境相意見は事業実施に伴う工事中の土砂、濁水の流出が河川環境やイトウなど水生動物への「重大な影響が懸念される」と指摘。さらに事業想定区域の全域が保安林で、植生についても「十分に考慮されていない懸念がある」とした。
配慮書によると、事業想定区域は同村と稚内市、同管内豊富町にまたがる約1万8千ヘクタール。最大59基の風車を建設予定で、総出力は最大35万4千キロワット。
想定区域にイトウの国内最大の生息地とされる猿払川水系(同村)など4河川の上流域があることから、国立環境研究所(茨城県つくば市)の専門家からも事業中止を求める声が上がっている。(大能伸悟)


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