【洋上風力の固定資産税配分 小樽市・石狩市、折半で合意】
北海道新聞より転載(2024年1月11日付け)
【小樽、石狩】
石狩湾新港で商業運転が始まった洋上風力発電施設を巡り、小樽市と石狩市の固定資産税の配分協議が難航していた問題で、両市が50%ずつ課税、徴収することで合意したことが10日、分かった。
2013年から続いた調整はほぼ10年越しに決着し、24年度当初からの課税が可能となった。
両市ともに年間3億5千万円規模の税収増となる見通しで、11日に協定書を正式に交わす。
洋上風力発電は脱炭素社会の実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)の切り札とされ各地で導入が進んでおり、自治体間で同様のトラブルが生じた際の参考例となる可能性がある。
石狩湾新港の洋上発電施設はグリーンパワーインベストメント(GPI、東京)が整備し、1日に商業運転が始まった。高さ196メートルの大型風車14基からなり、最大出力は11万2千キロワット。商用の洋上風力発電としては国内最大規模となる。
建設地点は両市の境界付近の沖合約3キロ。海上には境界がなく固定資産税の課税手続きに支障を来すことが分かり、両市は2013年ごろ協議に着手した。
小樽市は陸地部分に策定済みの境界から海岸線に垂直に延ばす公有水面の境界画定手法を採り、風車14基のうち10基と海底ケーブルなど付帯設備の約8割が小樽市の課税対象になると主張。
石狩市は石狩湾漁協の権利などを基に全てが石狩市の課税対象になるとし、議論は平行線が続いた。
予定通り24年度から課税するには1月末までに妥結する必要があり、両市は海上の境界画定は見送り、固定資産税の課税、徴収の配分のみ決着させることにした。道の助言も踏まえ、両市が共に石狩湾新港の管理組合を構成し、組合の負担金の割合も同額である点を考慮したとみられる。
固定資産税は土地や構造物にかかる市町村税で、評価額などに税率(1・4%)を乗じて算定する。
GPIの施設一式の年間課税額は粗い推計で少なくとも計7億円前後とみられる。(河田俊樹)

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