嘘の上塗り ワンテーブル問題、島田氏虚言をまた

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福島・国見町救急車リース問題 ワンテーブル前社長を証人喚問 
仕様書原案「検討材料に提供しただけ」

       2024年1月27日付け『河北新報オンライン』より

 備蓄食品製造のワンテーブル(宮城県多賀城市)が受託した高規格救急車12台をリースする福島県国見町の事業が中止となった問題で、町議会は26日、調査特別委員会(百条委)を開き、ワンテーブルの島田昌幸前社長を証人喚問した。

島田氏は、事業の仕様書の原案となった参考資料を町側に提供した事実を認めた上で「検討材料として提供しただけで、どう使うかは町が決めることだ」と強調した。

他社の排除を否定

 島田氏は2022年11月の公募前の段階で、町の担当者から「救急車関係の知識に不足がある」と相談を受けたと説明。ワンテーブルと提携する救急車ベンチャー「ベルリング」(東京)が用意した「参考仕様書」のほか、複数の他自治体の仕様書を任意で町に提供したという。

 完成した町の仕様書はベルリング作成の参考仕様書の内容を基本としており、ベルリング製車両の特徴に一致する指定が多数盛り込まれていた。

河北新報が入手した仕様書作成の際に使われた町の内部文書には、車体の室内寸法などを細かく指定することで他社を「排除したい」との記述もあった。

 百条委は「町の仕様書内容はワンテーブルとベルリングに有利な内容だった」と指摘したが、島田氏は「そうは思わない。ワンテーブルが意を持って仕様書の内容に手を加えたわけではない」と否定した。

「行政機能を分捕る」発言を陳謝

 島田氏が官民連携で「行政機能を分捕る」などと社外の関係者に語っていたことについては「多くの人に不快な思いをさせてしまった」などと陳謝した。

 事業は匿名で町に企業版ふるさと納税を寄せたIT大手DMM.com(東京)とグループ2社からの計4億3200万円が財源で、DMMグループのベルリングが車体製造を担った。

車両12台製造「ベルリング」前社長「納車の1年以上前から始めた」

 国見町議会は26日の百条委で、ワンテーブルと提携して救急車の車両製造を請け負ったDMMグループの救急車ベンチャー「ベルリング」の飯野塁前社長も証人喚問した。

飯野氏は町の救急車事業で製造された12台の車両に関し「納車の1年以上前から製造を始めていた」と明らかにした。

 救急車事業の仕様書は、2022年12月の委託先決定から約4カ月後の23年3月末までに、中古車2台を含む計12台の車両を使いやすく研究開発して納車するよう求めていた。

 飯野氏は、ワンテーブルから発注を受けた救急車12台は「あくまでワンテーブルの持つ在庫として購入してもらったもの」と強調。

研究開発については、開発済みの付属品を取り付けたアレンジにとどまることを認め「そもそもベルリングは『研究開発』に関与しておらず、ワンテーブルから指示があった機能を付けただけだ」と釈明した。

 飯野氏は事業の財源となった企業版ふるさと納税計4億3200万円を匿名寄付したのが、DMMとそのグループ2社であることも認めた。

「島田氏から企業版ふるさと納税を使った自治体の救急車事業について情報提供があり、私がDMMの担当部署に話を取り次いだ」と経緯を説明した。

福島県国見町役場

 国見町議会調査特別委員会(百条委)が26日に実施した証人喚問で交わされた質疑の要旨は次の通り。

<島田昌幸・ワンテーブル前社長>

 ―委託業者を公募する7カ月前に、ワンテーブルと町の担当者で打ち合わせをしている。議事録によると島田氏は「職員の負担にならないようにワンテーブルが新規事業の企画提案をする」と発言している。

ワンテーブルが全てを主導していたのか。

 「町をサポートしていきたいという意味での発言だと思う」

 ―救急車事業を町に提案したのはワンテーブルか。

 「検討案として出したが、それを決定するのは町の執行部だ。町は災害を多く経験しており、職員との打ち合わせの中で『全国へ恩返しをしたい』との声をたくさん聞いた。救急車事業は、それを受けて提案したものだ」

 ―事業原資を匿名寄付した企業との関係は。

 「私の方から寄付企業に何か言ったことはない。(今回の)寄付企業を認識していないし、企業に対して何か申し入れした記憶もない。寄付企業と町との間に私は介在していない」

 ―事業の仕様書について、ワンテーブル社員が町の職員にメールで情報提供していたのか。

 「町の担当者は救急車についての知識に不足があるとの話で、ベルリングの参考仕様書だけでなく、複数の他自治体の仕様書を送ったと聞いている。仕様書をどう作るかの最終判断は町だが、検討材料はいくつもあった方がいい」

 「われわれは案出しまでしかしない。主体者ではないからだ。『案出し』と『決定』は性質が違うと思う。われわれは最良の案を示すが、決めるのは町だ」

 ―メールは島田氏もCC(カーボンコピー)で受け取っていたか。現時点で確認できるのか。

 「私へのCCは、入っていた時と入っていない時があった。会社のサーバーがパンクするので、メールの保存期間は半年になっている。もう確認できない」

 ―仕様書の内容について、ワンテーブルとベルリングに有利な内容だとは思わないか。

 「そうは思わない。われわれは依頼に応える立場であって、仕様書に手を加えたわけでもない。意を持って力を加えるようなことは、あり得ない話だ」

 「ワンテーブルの提案を駄目だと思うなら、公募型プロポーザルの際に1社応募であっても不採択にするという判断も町はできたはずだ。あくまで最終的な決定権は町にある」

 ―あなたの目的は何だったのか。

 「私の目的などない。地域課題はそれぞれで、主体者は皆さんだ。皆さんの挑戦をサポートしている。地域に合わない事業を構築したり、進めたりするような意思は持っていない」

 「企業なので、利益を追求するのも、自社の株主に対して貢献するのも当たり前だ。ただ、今回の救急車事業は大きな利益があったわけではない。中山間地など、救急車を必要とする地域が必ずあるとの思いで事業に向き合っていた」

 ―「行政機能を分捕る」などといった発言が報じられている。

 「多くの人に不快な思いをさせてしまった。それについて責任を取って、会社の代表を辞任した」

 ―救急車事業は、どんな点で町民のためになると思っていたのか。町長とはどんな話をしたか。

 「町長とは具体的には話はしていないが、事業によって町内での産業集積や企業誘致ができると考えていた。町に雇用が生まれる。研究開発した救急車によって、町の医療体制も充実する。私としては、そういう期待をしていた」

 ―今回の事業は救急車の「研究開発」が求められている。何を研究して、何を開発したのか。

 「地元の消防組合の隊員にヒアリングをして、納車までの期間内で対応できるものを設置した。最良のもの(装備)をピックアップしている」

 ―今回の事業に関連して、町職員と飲食したことはあるか。

 「ある。人数については記憶が定かではない」

 ―回数は。

 「3回もなかったかと思う。支払いは当日や後日に頂いて、会社として領収書を渡している。公務員と飲食する際は、いつもそうしている」

 ―救急車事業の立案当時の財政係長の男性と近しい関係と聞いているが。

 「男性から町の状況などについて聞いて勉強していた。意見交換をしていたことは間違いない」

<飯野塁・ベルリング前社長>

 ―島田社長との関係は。

 「3、4年くらい前に雑多な起業家が集まる会で面識を持った。地域をより良くしたいという気持ちを持った起業家だと思った」

 ―2022年4月、ワンテーブルと国見町との打ち合わせ会議で、ベルリング製の救急車「C―CABIN」の導入を進めたいと説明があった。

 「会議があったこと自体知らない」

 ―会議の報告書には「ワンテーブルとベルリングが共同で救急車を製造する」とあり、前町長にワンテーブルを紹介した元経済産業省官僚が取締役を務める企業「JECC」がベルリングが製造した車両のリース事業を行うスキームが書かれている。

 「具体的には聞いていない。島田氏からは、企業版ふるさと納税を通じて高規格救急車を全国に広げたいという話を聞いていた」

 ―ベルリングとワンテーブルで「C―CABIN」の説明のために町に出向いたことは。

 「日付は分からないが、あいさつ程度だったと思う。福島県内で(提携会社と)救急車を開発しているため、福島の消防署や役所に出向いて説明をすることはよくある」

 ―東洋経済オンラインの報道によると、ワンテーブルがDMMに対し「国見町が企業版ふるさと納税による高規格救急車の大量納品を希望している」と打診したというが、事実か。

 「島田氏から私に提案があり、DMMの地方創生事業部に紹介した。その際はまだ、救急車の台数についての話はなかったと思う」

 ―報道によると、DMMは「仕様書の作成や公募型プロポーザルの内容にも一切関わっていない」と説明しているが、ベルリングは国見町用に「参考仕様書」を作成してワンテーブルに渡したのでは。

 「入札に至るまで、仕様書について町とベルリングが直接やりとりしたことは一切ない。参考仕様書はワンテーブルに提出した。一般論として、自治体に参考仕様書を提出することは、よくある。内容は町の方で吟味されると思うし、それ自体が問題だとは思わない。ワンテーブルに参考仕様書を提出した後の流れは、一線を引いていたので把握していない」

 ―ワンテーブルから仕様書の作成内容について問い合わせはあったか。

 「日時は不明確だが、ワンテーブルから参考仕様書について質問があったと、担当者から聞いている。内容の解釈についての質問があったのだと思う」

 「繰り返すが、ベルリングはあくまでワンテーブルから車両を受注している立場だ。ワンテーブルから来た質問には答えていたが、町とは一切連絡を取っていない」

 ―町は22年11月に委託事業者を公募した。ベルリングはそれ以前から納車準備を進めている。町から説明があったのか。

 「町からの説明は一切ない。ワンテーブルからは国見町以外も含めて救急車事業をしたいと話があり、国見町に納車した救急車は、納車の1年以上前に製造を開始していた。ワンテーブルは場合によって在庫になることもあり得る、とした上で購入したのだと思う」

 ―公募型プロポーザルの審査の際に提出されたベルリングの資料に、おかしな記載がある。これまでの納車実績の覧に「国見町に12台納車予定」と書いてある。公募前から国見町への納車が既に決まっていると説明を受けたのか。

 「受けていないと思う」

 ―町は「トヨタや日産を上回る救急車を製造したかった」と説明するが、その仕様書は素人の町職員が3カ月で作ったものだ。しかも、さまざまな仕様書を切り貼りして作成したと言っている。どう思うか。

 「国見町の仕様書であれば(トヨタや日産を上回る救急車の製造は)不可能ではないと思う。日本の救急車は20年間、変わっていない。変われなかったのは、全国で仕様書が使い回されているからだ。意気込みさえあれば、ほんの少し使い勝手を変えるだけでも救急車は便利になる」

 ―今回の救急車事業で町は、消防隊員からの28項目の要望のうち4項目を実現できたと説明している。この4項目について、新しく研究開発をしたという認識はあるか。

 「研究開発については(町ともワンテーブルとも)やりとりしていないので把握していない。メーカーとして、ワンテーブルから要望を受けたものを製造しただけだ。指定された機能を付けて納車しているだけなので(何を開発と言えばいいのか)分からない」

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仁木町の風力発電を考える会です。 一見エコと思われる風力発電ですが、住民の健康被害にもかかわる、とても多くの問題を抱えています。 いっしょに学んでいきましょう。

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